たいせつ古民家とは

たいせつ古材

上越後の豪雪に耐えてきた、堅牢優美なたいせつ古材

上越後の豪雪に耐えてきた、堅牢優美なたいせつ古民家から、手壊しの技法により、丁寧に採りだした貴重な古材を「たいせつ古材」と呼んでいます。
たいせつ古材の代表的なものとして、欅の柱、梁、差鴨居(さしがもい)や鉄砲梁(てっぽうばり)などがあります。

上越後の古民家から取り出したたいせつ古材の八寸角の欅柱に、同じくたいせつ古材の尺八寸の欅差鴨居(さしがもい)をほぞ組で接合し、新たに組み上げる様子です。


棟梁ほか大工さん4人がかりで堅い欅同士をほぞ組込み栓で接合しながら極めて重い差鴨居ごと柱を立ち上げるスゴ技です。

承継樓の吹き抜け空間の構造に八寸角の欅柱を2本、尺八寸の差鴨居を3本追加し、合計5本の八寸角の欅柱と3本の尺八寸の差鴨居で躯体が組み直され、強固なたいせつ古民家の構造が更に強化されました。

下は、たいせつ古材の欅の梁を二階に上げる様子です。

二階に上げられたこの欅の古材の梁は、今、承継樓の吹き抜けの空間を美しく支えています。
下の写真の左右にかかる曲がった梁がそれです。まるで100年以上前からそこにあったようです。
尺八寸の欅の差鴨居が2枚見えますが、こちらも古材を新たに追加したものには全く見えませんね。